この前中国で終わった共産党大会でわかったことは、胡錦濤は自分の部下を有力な地位に就けることができなかったことであった。かわりに太子党出身のあごのない男が将来の胡錦濤の地位にもっとも近づいたのであった。何らかの権力闘争が起こったのは間違いのだが、外からは何が起こったかは全く不透明であった。ところが鳥居民氏が抜群の切れ味で解説しているのでここに載せてみたい。詳しくは『草思社』のホーム・ぺーじで。
昨年十月に胡錦濤の信頼する部下が「民主はよいものである」と説いたことから、大きな論争が引き起こされた。このキャンペーンの真の狙いはいまになれば、おおよその見当がつく。もちろん、一党制を否定する考えはなく、専制に手をつけるつもりもない。あるのは、二百余人の中央委員の総会で選挙をおこない、政治局委員を選ぼうとする計画である。中央委員の多数を占めるのは共産主義青年団、いわゆる共青団出身だ。選挙をおこなえば、政治局から江沢民系を奇麗さっぱり追放してしまうことができるし、太子系を少数派にとどめることもできる。 江沢民系と太子系はこの恐怖があったからこそ、連合戦線を結成したのだ。体制内の利益集団といっても、共青団出身者は平民だ。胡錦濤や温家宝も平民出身だ。かれらをして多数派を組ませ、党の最高の管理者にさせてはならない。この僅か十年のあいだに形成されたスーパー・リッチの新貴族階級はこのように考えているのだ。 このように中国の指導部は集団指導の体制には全然なっていないのだ。
by masaya1967.7
| 2007-11-25 01:59
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