<   2006年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧

6カ国協議終了

 キッシンジャーが期待していた6カ国協議がなんの成果も無く終了してしまった。北朝鮮がアメリカに対してこれだけ突っ張れる理由がよくわからない。これからいよいよ「春窮」を迎える北朝鮮の食料確保はだいじょうぶなのだろうか。それとも中国が絶対助けてくれるという保証の裏付けでもあるのだろうか。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-23 00:56

再びのファン・ジャンヨプ

 『朝鮮日報』にファン・ジャンヨプ氏の言葉が掲載されていたのでここに記します。

 「ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党秘書は20日、ソウル市内の明知大学で開催された「北朝鮮人権・民主化過程での大学生の役割」をテーマとしたワークショップで、「核兵器よりも危険なのは親北反米勢力」と主張した。

 北朝鮮人権青年学生連帯の主催で開催された講演で同氏は「金正日政権を除去しなければ北朝鮮の問題は解決できない。金正日が信じているのは二つだ。一つは中国との同盟でもう一つは韓国の親北反米勢力」と語った。

 同氏は「親北勢力が韓国政府を親北反米政権に変えてしまい、北朝鮮が彼らに連邦制を宣布させ、米国の干渉を受けずに赤化統一を実現しようとしている」と主張した。また「分別のない人間が政権をとることを防がなければならない。金正日とは協力してはならない。南北首脳会談を語る者ではなく、公明正大な人物を選ばなければならない」と述べた。

 同氏は「来年が重要だ。大統領選挙でまずは親北反米勢力を抑えて政権を取り戻し、民主主義を強化しなければならない」と語った。 」
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-21 12:30 | 国際政治

中嶋嶺雄氏の中朝関係論

 中嶋嶺雄氏が12月号の月刊誌『ヴォイス』で次のように語っている。

 「そうした流れの中でさらに考えるべきは「北朝鮮が常に中国の言うことを聞くかですが」必ずしもそうではないということです。冷戦時代の中ソ対立から、北朝鮮は長い間中国とソ連、中国とロシアを天秤にかけてきました。本当はどちらの国も嫌いで、わけても嫌いなのは中国です。これは朝鮮戦争で中国の支援を受けたことで、中国の目下のように扱われることが大きいでしょう。」

 さらに次のように述べている。

 「では中国がいうことを聞かない北朝鮮を崩壊に至らせようとするかというと櫻井さんのいった事情もあってそうはならない。複雑なところですが北朝鮮と中国の関係はこの2重構造で見る必要があります」

 私は中朝関係の分析でこれが一番正しいと思う。中国の本音は北朝鮮に対しておとなしくしていて波風をあまりたてないで欲しいというものであろう。しかし北朝鮮にもおとなしくしておれない事情があるのである。評論家の石平氏が1月号の『正論』に次のように書いている。

 「特に近年来、中国が強力に進めている北朝鮮の経済植民地化が金正日の危機感を募らせ、その「脱中国」戦略への転換を急がせた決定的な要因となったのではないか」

 北朝鮮はおとなしくしていればじり貧になるしか無いのである。そこで「核実験」などの行為をおこなって国際社会の注目を引こうとするのだろう。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-19 15:34

『インテリジェンス 武器なき戦争』を読んで

 『インテリジェンス 武器なき戦争』のなかで佐藤優氏が朝鮮半島情勢について興味深いことを書いているのでここに書いてみたい。

 1 「核クラブ」(米英仏露中の核保有国)は北朝鮮をクラブメンバーにしないとの腹をかためている。

 2 インテリジェンス・コミュニティーにおいて、北朝鮮が核兵器、弾道ミサイルを手放す可能性はないとみている。

 3 「核クラブ」とイスラエルは、北朝鮮の核・ミサイル技術の第3国への移転阻止を絶対防衛線にしている。その絶対防衛線を維持する為に、「核クラブ」は北朝鮮が核保有国となったことを認めないし、また核廃絶を最後まで要求する。

 4 「核クラブ」は北朝鮮との対話路線に踏み切る。そして対話を通じ、外圧を口実に団結している金正日政権中枢部に隙間を作り出そうとしている。一部主要国のインテリジェンス機関はこの隙間を巧みに衝いて北朝鮮の体制転換を真剣に考え始めようとしている。

 さすがの分析であると私は思う。しかしながらこの政策が成功する為には中国の協力は何にも増して必要である。現在の時点で中国は北の体制転覆までは考えていないだろうし、核放棄の為に北朝鮮に圧力を加えるかどうかもさだかではない。佐藤氏の分析が正しければ6カ国協議はいずれ行き詰まることは確かである。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-15 05:02

アメリカはハードル下げて無いようだ。

 asahi.comより

『米政府高官は7日、北朝鮮の核問題をめぐって先月末に北京で行われた米朝協議で、米政府がブッシュ政権の任期内に核廃棄を完了する必要があるとの考えを示したことを明らかにした。朝日新聞の取材に答えた。北朝鮮は軽水炉提供などを求める立場を繰り返したという。

 高官によると、核廃棄に向けた早期の具体的措置として「寧辺の原子炉などの核施設の停止」「国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れ」「すべての核計画の申告」を求めた。核施設については解体への第一歩との位置づけを明確にするため、「凍結」とはせず、「停止」とした。また、「信頼醸成措置」として核実験場の閉鎖なども求めた。

 こうした措置は核放棄の第一段階との位置づけで、同時に最終的な核放棄に向けた取り組みの時期的めどを示すように求めているという。高官は「我々は次の政権に持ち越すことは考えていない」と強調した。

 核放棄に応じた場合の北朝鮮への見返りとしては、米国による事実上の対北朝鮮金融制裁を取り上げる作業部会設置のほか、昨年9月の6者協議共同声明で示された経済協力やエネルギー支援などの措置が「すべて可能になる」と説明したという。協力の具体的中身については踏み込まなかった。一方、受け入れを拒んだ場合には、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議に基づく措置など、締め付け策を強化する考えを明確にした。』

 共和党が中間選挙で負けたことで、北朝鮮との関係でも譲歩をせざるを得ないとの意見があったが、もれてくるアメリカの条件を読んでみると決して譲歩していないことがわかる。北朝鮮は来春に必ず起こるといわれる「春窮」に備えなければならず、アメリカの要求を無下に断ることは出来ないだろう。米朝関係は緊張したままで新年を迎えそうだ。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-09 10:16

米朝の話し合い

 【ワシントン6日時事】ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)と武大偉中国外務次官が11月末、北朝鮮の金桂冠外務次官に対し、核実験放棄と核開発凍結などを求める提案を行っていたことが5日、分かった。米国と中国の提案は同一ではないものの、米政府高官は「主要な部分では一致しており、北朝鮮に核開発放棄を迫る圧力が強まった」と評価している。
 米高官と6カ国協議筋によると、米中両国は「北朝鮮が核実験を行わないと確約することが、交渉の大前提になる」との認識で一致。核開発凍結も求めているが、北朝鮮への軽水炉提供問題など見返り措置で米中の見解が分かれている。
 ヒル次官補は、北朝鮮の核放棄に向けた初期段階の行動として、(1)核兵器の原料となるプルトニウムを生産している寧辺の実験用黒鉛減速炉の即時稼働停止(2)核拡散防止条約(NPT)復帰と国際原子力機関(IAEA)による査察受け入れ(3)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の申告−を要求した。
 同次官補はまた、北朝鮮への見返り措置として、「安全の保証」、エネルギーや食糧・経済支援供与のほか、朝鮮戦争の終結を宣言し、平和条約を締結して関係正常化を図ることなどを表明。北朝鮮が求める金融制裁の解除については、作業部会で解決策を見いだすことを提案した。
 その上で、6カ国協議の次回会合で、核放棄に向けた措置や検証方法、見返り措置の手順の「ロードマップ」(行程表)策定に着手することを提案。米高官は「ブッシュ政権の任期中の2008年中にできるだけ進展があることを望む」と述べながらも、ヒル次官補が金次官に核放棄の期限を明示した事実はないと言明した。 
(時事通信) -

 今度はうまくいくのだろうか。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-07 21:57

旧満州と朝鮮族

 別宮暖朗著『韓国の妄言』を読んでいたら、気になる文章があった。

 「間島匪賊問題は北部朝鮮の慢性的生活苦が背景にある。そこは、火田民といわれる焼き畑農業者もいるほど農業生産性が低く、住民は連年飢餓に喘いでいた。ところが日清戦争によって満州八旗軍が全滅に近い打撃を受けた後、清国統治のタガは緩み、北部朝鮮住民は一斉に満州に移住を開始した』146頁

 現在の中朝国境が自由になれば日清戦争直後のように多数の北朝鮮人民が中国に向かうのは疑いが無い。中共は軍の大部隊を中朝国境においているがこれには二つの意味があると思う。北朝鮮政府すなわち金正日に圧力をかけることと難民を防ぐことにある。

 それにしても李朝末期と現在の北朝鮮がなんと似ていることか。違いはもちろん「核」の存在にある。
[PR]
by masaya1967.7 | 2006-12-06 13:11