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共産党大会

 この前中国で終わった共産党大会でわかったことは、胡錦濤は自分の部下を有力な地位に就けることができなかったことであった。かわりに太子党出身のあごのない男が将来の胡錦濤の地位にもっとも近づいたのであった。何らかの権力闘争が起こったのは間違いのだが、外からは何が起こったかは全く不透明であった。ところが鳥居民氏が抜群の切れ味で解説しているのでここに載せてみたい。詳しくは『草思社』のホーム・ぺーじで。

 昨年十月に胡錦濤の信頼する部下が「民主はよいものである」と説いたことから、大きな論争が引き起こされた。このキャンペーンの真の狙いはいまになれば、おおよその見当がつく。もちろん、一党制を否定する考えはなく、専制に手をつけるつもりもない。あるのは、二百余人の中央委員の総会で選挙をおこない、政治局委員を選ぼうとする計画である。中央委員の多数を占めるのは共産主義青年団、いわゆる共青団出身だ。選挙をおこなえば、政治局から江沢民系を奇麗さっぱり追放してしまうことができるし、太子系を少数派にとどめることもできる。
 江沢民系と太子系はこの恐怖があったからこそ、連合戦線を結成したのだ。体制内の利益集団といっても、共青団出身者は平民だ。胡錦濤や温家宝も平民出身だ。かれらをして多数派を組ませ、党の最高の管理者にさせてはならない。この僅か十年のあいだに形成されたスーパー・リッチの新貴族階級はこのように考えているのだ。

 このように中国の指導部は集団指導の体制には全然なっていないのだ。
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by masaya1967.7 | 2007-11-25 01:59

日本の北朝鮮戦略再考

今日の(11月22日)毎日新聞で米議会調査局のラリー・ニクシュ分析官が次のように語っています。

 「東アジア情勢に影響を及ぼす政策決定で、日本が考慮されなかったという意味で、北朝鮮のテロ支援国家指定解除はニクソン元大統領とキッシンジャー元大統領補佐官による(米中国交正常化)イニシアチブ以来の「ジャパン・パッシング」のエピソードになるだろう」

 米国が日本の立場を無視してアジアで勝手な外交政策をとったのは、米中国交正常化だけではないということをまず指摘しておきたい。戦前においてワシントン会議で中国の主権を尊重することを含めた9カ国条約や日英同盟の廃棄などが決められた。ところがワシントン会議以降、中国においてナショナリズムが高まり、条約などを一方的に破棄するなどの革命外交を中国の国民党政権は行うようになってきた。

 戦前は現在よりも日本ははるかに中国に経済的な面で依存していたために、日本はアメリカに中国が決められた条約をきっちりと守ってくれるように頼んだのだった。ところがその時の共和党政権は中国に対する過度の理想主義にとらわれており、日本の言い分はほとんど認められなかった。そこで怒った陸軍が最後には満州事変を起こしてしまうのである。この辺りの政治的状況はアントワープ・マクマリー著『いかに平和は失われたか』に明快に描かれている。

 さて次に日本の立場を無視したのが、ニクソン、キッシンジャーのこれまた共和党政権時代の米中国交正常化であった。(この時も共和党政権の時であった。ブッシュも共和党である。共和党は日本の味方であるとずっと主張していたのが日本の親米保守派であった。)このとき最も特をしたのは、アメリカでもなく日本でもなく中国であった。キッシンジャーの外交は中国が日本とアメリカをバランスさせようとする好環境を与えたのであった。その結果、日本は台湾問題で不必要な譲歩をし、アメリカよりも早く国交正常化を行ったのであった。それをみてキッシンジャーは「ジャップ」とよんで悔しがったというが、日本を無視したからそうなったのである。

 さてブッシュ大統領のテロ支援国家指定解除で日本は共和党による3度目の裏切りを受けるのであるが、それにどのように対処すればよいのだろうか。戦前の帝国陸軍のように強硬でもなく、さりとて日中国交正常化で行ったような不必要な譲歩でもなく、原理原則にたった解決が求められている。 「新戦略には、日本がエネルギー支援に参加する条件として北朝鮮が拉致問題でとるべき具体的な措置を盛り込むことが可能だ。」とラリー・ニクシュ氏は書いている。さらに「現在の無批判的ともいえる日米関係を継続するか、欧州と米国の関係に似た「批判的な協力関係」へとシフトさせるかの選択だ。後者は必然的に、北朝鮮の核問題などで、米国からより独立した立場を日本にもたらすだろう」。

 しかし、このような高度な外交判断は福田総理にできるのだろうか。
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by masaya1967.7 | 2007-11-22 11:53

小沢一郎

 日本の国内政局を語るときに日本国内のことだけにとらわれていては重大なことを見落とすと思うのです。ペリーの黒船やマッカーサーを持ち出すまでもなく日本の政局の重大な出来事には外圧が関係しているのです。もちろん外国のせいで全てが決まってしまうのだという陰謀論は筆者の好むところではありません。しかし日本国内は世界から隔離されているということには絶対なりません。

 今回小沢一郎の政変にアメリカが関係しているという評論をみかけました。政治評論家の森田氏は「つまり、米国は日本がインド洋での給油活動をやめることにものすごく怒っている。日本の民主党にも猛烈な圧力がかかってきて、これは党として給油反対を貫けそうもない。小沢も動揺し始めている、というものです」と述べています。

 同じようなことは『報道2001』で亀井静香氏も述べていました。結局小沢一郎は自分の主張する国連絶対主義の罠にはまってしまったのです。

 
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by masaya1967.7 | 2007-11-07 02:12