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『北朝鮮vsアメリカ』を読む。

原田武夫という元外務官僚が書いた『北朝鮮vsアメリカ』という本を読んだ。彼によれば手島龍一氏が書いた『ウルトラ・ダラー』の内容は怪しいという、どうも北朝鮮には高度な偽札を作る能力は無いというのだ。原田氏はその反論をヨーロッパのジャーナリストの新聞記事を引用して書いているのだが、その内容にはかなりの信憑性があると私には思われる。というのも、紙幣の印刷技術は欧州の独壇場であってアメリカも欧州のテクノロジーを借りないと成り立たないのだ。

 では、何故アメリカは突然6カ国協議の場で、偽札問題などを持ち込んできたのだろうか。どうもアメリカ国内での政策対立があるとしか思えないのである。偽札問題を必死にアメリカ側で主張していたのはデビッド・アッシャー氏であったが、この本を読む限り彼の思考はネオコンのそれであった。結局はネオコンの退場とともにアッシャー氏も退場したのだった。

 ライス国務長官が北朝鮮との交渉をまとめたいとの思惑をもっていることは確かであろう。つい最近BBCで聞いたのだが、アメリカの人権局の役人が北朝鮮が核兵器を放棄する気は全くないだろうと発言して、ライス長官が怒ったという。アメリカは北が核兵器をもったまま国交を回復するのだろうか。
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by masaya1967.7 | 2008-01-27 06:55

追悼 片岡鉄哉

 国際政治学者の片岡鉄哉先生が昨年の12月に亡くなられたらしい。先生の書かれた『さらば吉田茂』(現在は文庫本で『日本永久占領』)を読んだ衝撃は忘れることができない。おそらく5回以上は読んだと思う。この本を読めば日本が1985年のプラザ合意以降、アメリカのいいなりになっていわゆる『第2の敗戦』状態になった理由がはっきり認識できた。それまでの私は京都大学の高坂正嶤や長谷川慶太郎などの『吉田ドクトリン』を信奉される人たちの論考を正しいものと考えていたので、自分の思考の転向を迫る書物だったのである。

 片岡氏の主張していた2大政党制はまだ完了していない。自民党の中には憲法を改正しようとする人々とそれに反対する人がいるのだが、いっこうに割れる気配を見せない。結局は『権力』という魔物が自民党の分裂を阻んでいるのだ。自民党が割れるには、自民党を権力の座から引き離さなくてはならない。そのためには民主党が何が何でもがんばらなければいけないのだ。
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by masaya1967.7 | 2008-01-23 11:36