『朝鮮日報』について


 私は、『朝鮮日報』電子版をほぼ毎日チェックしているのですが、日本に関して優れた分析を見かける事があります。一方、無茶な「反日」記事を書く事も多いので読んでいて疲れる事もしばしばです。今回はこの事について分析したいと思います。以前書いた事と重複する事がありますが、ご勘弁願います。

 近代国家というものは同時に追求する事が難しい外交的な分裂を抱えています。一応これを「外交分裂」論と命名することにします。日本は明治以来、「アジア主義」と「親欧米主義」との分裂に悩まされてきました。日本はアメリカに戦争に負けたため「大東亜共栄圏」を放棄せざるを得なくなりましたが、今回鳩山内閣で「アジア共同体」が出現した事で、日本の「アジア主義」が死滅していなかったことがわかります。アメリカは退治した亡霊が蘇ってきた為に不安になっているのでしょう。

 またトルコという国は、軍人出身のケマル・アタチュルク以来、徹底的な欧化政策をとります。政治が世俗化から離脱しようとしたら世俗化を象徴する軍が介入したりすることを繰り返してきました。しかし冷戦が終わったころから変化し始め、ここ数年はAKPというイスラムを看板にする政党が政権を握っています。結局トルコ人は「欧化主義」と「イスラム」をどのように折り合いをつけるか模索しているのでしょう。

 韓国の場合は、どうも「日本」について分裂しているようです。一方では日本の事を高く評価するものの、もう一方には激しい憎しみがあるようです。私はこの分裂が日本が朝鮮を併合したことにより起きたものと思っていたのですが、もう少し時期が早かったようです。ウィキペディアの「日露戦争」の項目に次のような文章が載っていました。

 「大韓帝国内でも李氏朝鮮による旧体制が維持されている状況では独自改革が難しいと判断した進歩会は日韓合邦を目指そうと鉄道敷設工事などに5万人ともいわれる大量の人員を派遣するなど、日露戦争において日本への協力を惜しまなかった。一方、高宗や両班などの旧李朝支配者層は日本の影響力をあくまでも排除しようと試み、日露戦争中においてもロシアに密書を送るなどの外交を展開していった。」

 国家としての行動が完全に分裂しています。

 第2次大戦後、韓国が経済復興を成し遂げる時も、「韓国の経済界にとって、日本は生存と繁栄の源であった。当時、韓国の一流企業の社員が『海外出張』するといえば、大体は日本行きを意味した。政府主導の経済発展のパターンから、企業の組織までが日本から輸入され、『人の三井、組織の三菱』という言い回しは、『人の三星、組織の現代』に応用された。日本の商社やゼネコンがゼネコンが請求資金を活用してあらゆるところで工業団地やプラントを建設していた。韓国の未来を双肩に担う陸海軍の将校達が、関東軍参謀出身で、伊藤忠商事で辣腕をふるった瀬島龍三を部分的にモデルにした『不毛地帯』を軍人精神と経営手腕のバイブルのごとく愛読していた」とロー・ダニエルは『竹島密約』に書いています。

 このような雰囲気があるのであれば、日韓国交正常化は簡単にいったのだろうと誰でも想像するでしょうが、実際は韓国では激しいデモが頻発していた。ここでも韓国の日本に対する行動は激しく分裂しているのです。

 国家がこのように日本に対して分裂しているのですから、韓国を代表する新聞である『朝鮮日報』が日本に対する記事で分裂していない訳はありません。これからも『朝鮮日報』は一部では日本に対して素晴らしい記事を書くのでしょうが、相変わらずの反日記事を載せ続けるのでしょう。

 
 
by masaya1967.7 | 2009-10-27 14:21
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