船橋洋一氏の『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン』を読んだ。
恐ろしくタイミングの悪い本である。副題には「朝鮮半島第2次核危機」とあるが、最後はミサイル発射実験で終わっていて、本当のクライマックスである核実験は入っていないのである。出版社はもうちょっと待てなかったのだろうか。 「北朝鮮の核問題は交渉によって解決できたのだろうか」という問題意識でこの750頁の大著を読んでみた。 『アーミテージは…中国は結局北朝鮮は核を手放さないとみているのだと感じたと言う』 『米国は、北朝鮮が核を手放さないと内心思っている。それを我々は感じた。米国は、この問題を6カ国協議では解決できないことを知っている。にもかかわらず、できるという前提でゲームをしている』 『米政府関係者の一人はヘンリー キッシンジャー主催の晩餐会に北朝鮮の李根米州局長が到着したとき、100人を超えるジャーナリストが待ち受けている姿をみて、北朝鮮が核を手放すことはないだろうと確信したと言う』 これらの文章にリアリティーを感じたのは、北朝鮮が核実験をしたことを我々は現在知っているからなのだろうか。
by masaya1967.7
| 2006-10-28 07:11
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