今話題になっている『イスラエル・ロビー』をやっと読み終わった。この本はユダヤ人のロビー組織がいかにアメリカの中東政策をゆがめているかをアメリカを代表する国際政治学者が書いたもので、大変まじめな本なのだが、途中何度も吹き出してしまった。
例えば、ニューヨーク・タイムズのトーマス・フリードマンがイスラエルの新聞に「私は、ワシントンにあるこのオフィスから半径5ブロック以内にいる25人の名前を挙げることができる。彼らを1年半前に砂漠の島に追放していたらアメリカのイラク戦争は起こらなかっただろう」と語っている。さようにネオコンの影響力は大きかったのである。 さてこの本の結論としては、ユダヤ系のロビー組織の力を弱めればアメリカの中東政策は合理的になるというものなのだが、少し疑問に思うところがあった。それはイスラエルの建国からの歴史がアメリカの建国の歴史によく似ているのである。アメリカ人がインディアンを駆逐して建国を果たしたように、ユダヤ人はパレスティナ人を駆逐して建国を果たした。占領地にどんどん入植をしていくというのもアメリカとイスラエルの共通点である。 さらに、イスラエルは実際に核を保有しているのだが他の中東諸国が核を持とうとすると、それは危険だから予防戦争を行ってまで防がなくてはならないと主張する。アメリカの態度とそっくりである。このようにアメリカの生き写しのようなイスラエルに対して本当にアメリカは圧力を加えることができるのだろうか。
by masaya1967.7
| 2007-09-18 06:04
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