先月の『朝まで生テレビ』で小泉・竹中路線を主唱していた本間近畿大教授が社民党の辻本氏から自由化してうまくいった事例を聞かれてはっきりと答えたのが、携帯電話市場だけだったのは正直びっくりした。しかし考えてみれば、他の事例を探すのは非常に難しいのである。
もちろん、官僚主導の経済が良いとはちっとも思えないのだが、これまで自由化すればうまくいくのだという議論はあまりにも単純すぎた。ロシアがデフォルトに陥ったときに『フォーリン・アフェアーズ』を読んでいたら、ロシアが失敗したのは急激な自由化を進めたからだという人と、自由化が足りなかったから破産したのだという人が論争していた。今から振り返って考えてみると、ロシアの復活は資源の高騰という要因が最も大きく、自由化か否かはあまり関係なかったように感じる。 翻って、日本は小泉・竹中路線を突っ走っている間も、適切なマクロ経済政策がとられず、デフレから脱出できていない。結局マクロの金融政策が何よりも重要ではなかったのか。
by masaya1967.7
| 2008-03-02 11:51
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